「大きな企業の小さな組織」が活躍する時代がきた。パノラマティクス齋藤精一氏×リコーが考える社会課題の解決に必要なこと
急速に進化し続けるテクノロジーだが、大事なのは「それをどう使うか」だ。「技術を活用するためには、哲学が必要」と話すのは、パノラマティクス主宰(アブストラクトエンジン代表取締役、旧:ライゾマティクス)の齋藤精一氏。齋藤氏は近年、行政府によるプロジェクトに多く参画しており、長期的、俯瞰的にテクノロジーや産業の世界を見てきた。大企業だからできること、小さな組織だからやりやすいこと、行政や政府が主導してやるべきことは何か──。日本のクリエイティブシーンをリードしてきた齋藤氏と、「リコー独自の技術により、事業を通じて社会課題を解決する」をミッションとするリコーのビジネスユニット「リコーフューチャーズ」を束ねる入佐孝宏氏が、社会課題を解決するために必要なことを語り合った。※所属・役職はすべて記事公開時点のものです。哲学は北極星のようなもの。できることよりもやるべきことをやる。 ──「今の時代には哲学が大事だ」と齋藤さんはいろいろなところでお話されています。お二人の考える「哲学」や「哲学を持つ意味」を教えていただけますか。齋藤精一氏(以下、齋藤) さまざまな組織や企業が力を合わせて新しい産業を作
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